便秘薬成分が含まれる処方薬・市販薬・お茶を解説
代表的な便秘薬
コーラックⅡ
新ビオフェルミン
S錠
便秘解消をサポート
おすすめのお茶
モリモリスリム
桃花スリム
便秘になったときの最終手段といえば、CMなどでもお馴染みの便秘薬。翌朝すっきり~♪なんて爽快感たっぷりなイメージですが、便秘薬ってそもそもどんな作用を持つ薬なのでしょうか?
便秘薬は「溜まっている便をするっと出す」、下剤は「完全にお腹を下す」ためのものと考えている方も多いのですが、実は便秘薬と下剤は同じものです。便秘薬と下剤を合わせて「瀉下薬」と呼びます。
「処方される便秘薬の種類と効果・副作用」でも触れていますが、便秘薬は2タイプに分けられます。
刺激性下剤は薬の成分で腸を刺激するため、排便が起こる前には強い腹痛や吐き気が起こる事があります。また、出てくる便は下痢になる事が多いです。テレビでよく見る「翌朝スッキリ」のイメージ映像とは程遠く、朝一番からかなり辛い思いをします…が、ほぼ確実に出す事はできるでしょう。
薬の量を調整することで、軽い腹痛&柔らかい便程度に抑えることは可能です。
機械性下剤は、刺激する成分には頼らず、便を柔らかくしたり、カサを増したりすることで「たくさん便があるから、出さなきゃ!」と脳に命令させるタイプ。出し方としてはとても自然で、強い腹痛もなくするんと出す事ができるでしょう。優しい作用なので、赤ちゃんからお年寄りまで使う事ができます。
ただし、頑固な便秘・腸の活動が鈍い便秘は、機械性下剤では出ない可能性があります。
便秘薬の作用は一時的に便秘を解消することであり、便秘体質を治すことではありません。
便秘体質を治すには毎日の食生活や生活習慣をきちんと考える、自律神経のリズムを治す…など、根本的な体質改善が必要です。
薬で便秘が解消されるから、と安易に使い続けると、次第に腸が刺激に慣れてきてしまい、規定量では効果がなくなってきます。腸も薬の刺激ナシでは全く動かない状態になってしまうので、むやみに飲み続けるのは避けましょう。
最も多い「弛緩(しかん)性便秘」は、腸の活動が鈍ることが原因のため、刺激性下剤が効果的とされています。そのため市販の便秘薬も、ほとんどが腸に刺激を与える成分を配合しているのです。
もう一つの便秘「痙攣性便秘」は、逆に腸が動きすぎて上手く便を排出できない状態。ここに刺激を加えると…もっと腸が動いてしまい、さらに悪化しますね。この場合、腸には刺激を与えないタイプの薬が良いでしょう。
特に刺激性下剤は腸内に溜まっていた物質を洗いざらい出してしまいますので、せっかくの善玉菌もいなくなります。
便秘薬を飲んだ後は暴飲暴食はせず、消化がよく、腸内環境を良好に保つ食品を積極的に摂りましょう。
若い女性の間では「コーラックダイエット」なんて言葉もあるようですが…確かに、便秘薬はお腹に溜まっている便をどっさり出すので一時的に体重が減ります。
だからといって便秘でもないのに刺激性の薬を飲むことは絶対にしてはいけません。きちんとバランスが取れていた腸内が乱れ、これがキッカケで本当に薬を使わないと出ない便秘に陥ることもあります。
便秘になってしまったときに、安易に薬に頼るのは良くありません。普段はお茶や乳酸菌などマイルドな効果の食品を使いましょう。
どうしても辛いときは我慢せずに頼らないと入院・手術など大変なことになる可能性もあるので、「何日出なかったら使う」など自分の中でルールを決めて使いましょう。
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